最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)778 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人弁護士伊藤武、同中田長四郎の上告理由第一点、第三点について。
しかし、原判決の認定した事実関係の下における所論特約条項並びに信義誠実の
原則に関する原判示は、これを正当として是認することができるのであつて、原判
決には所論の違法は認められない。
同第二点について。
しかし、原判決の是認、引用した第一審判決理由によれば、結局上告人ら(被告、
控訴人ら)主張の特約条項の合意解約の事実を認めるに足る証拠は存しないという
のであつて、その判断も本件証拠関係に照し首肯できるから、所論は採るを得ない。
同第四点、第五点について。
しかし、記録によれば、所論第四点の権利の目的を逸脱し若しくは信義誠実の原
則に背反する旨の抗弁、並びに、所論第五点の抗弁は、いずれも、被上告人(被控
訴人、原告)の本件地上家屋の無断譲渡を理由とし契約を解除した旨の主張に対し
なされたものであるところ、原判決は本件解除の意思表示を賃料延滞を理由とする
点において有効と認めたのであつて、無断譲渡を理由とする点を有効と認めたので
はないのであるから、後者に対する抗弁につき判断を与えなかつたのは当然であつ
て、これをもつて所論の違法があるとすることはできない。
同第六点について。
しかし、建物買取請求についての原判決の判断は、当裁判所においてもこれを正
当と思料するから、所論は採るを得ない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官の全員一致で、
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主文のとおり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 下 飯 坂 潤 夫
裁判官 高 木 常 七
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